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営業メール自動化を始める前に
追客を止める台帳と10件の試験

公開日:2026年9月16日

営業メール自動化を始める前に|追客を止める台帳と10件の試験

商談後のメールを予約しておいたら、送信前に相手から返信が届いた。担当者が変わったのに、以前の担当者が承認した文面が残っている。営業メールを自動化するときに困るのは、文章を作る場面より、送信予定日が来たときに本当に送ってよいかを決める場面です。

まず、送信前に止めるべき追客を見つけられる台帳を用意します。この記事で持ち帰れるのは、Excelで使う台帳ひな型と架空の記入例、停止ルールを点検する10件の試験です。Gmailの自動送信を設定する記事ではありません。実メールへの接続・送信は試していません。

承認済みでも、返信が来たら追客を止める

架空のA案件は、商談後のフォローメールです。担当者が文面v2を承認し、台帳には送信根拠を人が確認した記録があり、返信も配信停止もありません。試験では「送信候補」になりました。ここではまだ送らず、担当者が受信箱と停止記録を照合します。「送信候補」は、その照合へ進める行を指します。

同じ承認済みメールでも、B案件は返信を受けたため停止、C案件は配信停止の連絡を受けたため停止です。D案件では担当者が変わり、旧担当者の承認をそのまま使わないため保留になりました。表は、架空データをローカルの判定プログラムで処理した結果です。

架空案件 送信前に起きたこと 試験結果 人が次にすること
A 承認済み。返信・停止記録なし 送信候補 受信箱と停止記録を再照合
B 相手から返信 停止 返信内容を担当者へ渡す
C 配信停止の連絡 停止 停止記録を維持し、再送しない
D 担当者変更 保留 新担当者が文面と送信先を見直す
E 承認後に文面がv2からv3へ変更 保留 v3を改めて承認する
F 台帳に送信済みの記録あり 保留 前回の送信履歴を照合する
G 送信処理の結果が不明 保留 送信済みかを確認するまで再送しない
H 案件が失注 停止 自動追客の対象から外す
I 台帳の同期状態が不明 保留 最新の返信・停止情報を取り直す
J 送信根拠をまだ確認していない 保留 同意などの記録を法務担当者へ見せて判断する

台帳に、送る条件と止める条件を分けて記録する

最初の操作は、Excel用の台帳ひな型を開いて、社内で試す架空の追客を1行記入することです。 架空の記入例も用意しました。最初は商談後のフォローなど1種類に絞り、実際の顧客情報は入れません。

管理番号は「TEST-001」、文面の版は「v1」のように書きます。本文・宛先・添付を変更したら「v2」に上げ、承認した版とは別欄へ残します。同じメールの処理を再実行しても管理番号は変えず、過去の送信履歴を照合できるようにします。 本文は社内で許可された保存先へ置き、台帳にその場所を記録します。

送信根拠の確認欄には、判断した担当者と同意などの記録の保存先を残します。広告宣伝メールの送信は、事前同意が原則です。取引関係や公表された事業用アドレス等には条件付きの例外があります。公表された事業用アドレスでも、広告宣伝メールを拒否する表示がある場合は、その例外を使えません。消費者庁の特定電子メール法の案内を基に、個別の送信可否と送信者・受信拒否方法などの表示事項を法務担当者などと確認します。

承認欄は「承認済み」だけでなく、どの文面版を誰が承認したかまで残します。承認後に宛先、資料、本文、担当者が変われば、旧承認で自動送信しません。返信・断り・配信停止・案件終了は承認より優先して止めます。受信箱の確認が遅れているときは「返信なし」と決めつけず保留にします。

架空の台帳10件で、停止と保留を試す

送信処理をGmailへ接続する前に、台帳の架空行へ「返信が届いた」「担当者が変わった」「同じ処理が再実行された」を入れて、各行が停止または保留になるか試します。次の試験用CSVとPythonプログラムを同じフォルダへ保存します。Python 3が使える端末で、そのフォルダを開いて python3 dry_run.py を実行すると判定結果が表示されます。プログラムはファイルを読むだけで、メールサービスへの接続機能を持ちません。

試験用CSV判定プログラム

Pythonを使わず試す場合は、表のAの条件をExcelへ1行記入し、そのコピーを作ります。コピー側だけ「返信あり」に変え、承認済みでも停止するという社内ルールを担当者と照合してください。これは手作業による条件整理であり、ソフトウェアの動作試験ではありません。

この試験で送信候補になったのはAだけでした。B/C/Hは停止、D/E/F/G/I/Jは保留です。Fは送信済み、Gは結果不明と台帳へ記録した行です。今回はその記録から保留になることだけを試し、実際の再実行や送信履歴の取得・保存は試していません。実運用で結果が分からない場合も、送信済みかを調べるまで再送を止める設計にします。

「不明」を「なし」と扱う誤りを直した

最初の判定プログラムには、返信や配信停止の欄が「不明」でも送信候補に進む誤りがありました。「返信ありなら停止」とだけ書くと、返信あり以外はすべて通してしまうためです。Aの返信、配信停止、案件状態、送信結果をそれぞれ unknown に変えて実行すると、4件とも送信候補になりました。

そこで、各欄で使える値を先に限定し、空欄・不明・未定義の文字は保留にしました。変更後に同じ4件を再実行すると、すべて保留になりました。台帳には「返信なし」と「まだ受信情報を取り込めていない」を別に記録してください。後者を前者に置き換えると、停止情報を見落とします。

判定プログラムは架空の入力を読み、判断結果を表示するだけです。同時実行や外部システムの情報取得は試していません。今回の変更判定は担当者と文面の版だけです。宛先や添付が変わったかを自動検出する機能はありません。ひな型では本文・宛先・添付を合わせて版を上げます。自動化する段階では、各項目を承認済みの内容と照合する必要があります。

台帳の同期済みという表示も、プログラムが受信箱を調べた結果ではありません。今回の試験では、架空の同期状態を入力しています。実運用では対象の受信箱と停止受付の最新情報を取り込めた時刻・結果を保存し、取込失敗や更新遅延なら保留にします。自社で許容できる遅延が決まっていない場合、送信前に担当者が受信箱と停止窓口を見直す運用から始めます。

配信停止は1案件の行だけで管理しません。同じ送信先が別の案件や別担当の台帳に残っていることもあります。停止受付の記録を送信先ごとに維持し、どの案件からも照合できるようにします。この案件横断の照合は今回のプログラムには含まれません。

よくある質問

Excel用の台帳を、そのまま判定プログラムへ渡せますか

そのままでは使えません。Excel用ひな型は、担当者が運用の条件を日本語で書き出すためのものです。判定プログラムは、英語の列名と決められた値を使う sample-ledger.csv を読みます。プログラムを試すときは、試験用CSVの列名を変えず、返信欄 replyyes または no にするなど、既存の行を基に編集します。unknown や空欄は保留になります。

Gmailにつなぐ段階で確認すること

GoogleのApps Script GmailAppにはGmailを扱う機能があります。時間トリガーで定期実行もできます。ただしトリガーは作成者のアカウントで動き、指定した時間に幅があります。時間トリガーを設定しただけで、毎日9時ちょうどの実行や担当者への送信名義の切替が保証されるわけではありません。

実送信へ進む前に、送信するアカウント、送信者表示、宛先数の上限、送信失敗時の履歴、返信・配信停止の取込方法を確かめます。Gmailへの接続と実メール送信はこの試験の範囲外です。まず実データを入れず、社内の許可を得たテスト環境で停止判定、承認変更、再実行を確かめてから送信条件を広げます。

文章案を1通作りたい場合は、営業メールの例文とプロンプトから始められます。ひな型に記入した1行で、返信と停止情報をどこから取り込み、誰が承認するかを決めます。毎回別の画面から転記する必要があるなら、台帳への情報取込、承認した版の照合、送信履歴の保存をつなぐ仕組みが相談対象です。顧客名やメール本文を共有せず、利用中の台帳とメールの種類、手作業が残る場面だけで弊社へ相談できます。

まるっとAI編集部

業務のヒアリングから、生成AIを使った専用ツールの設計・開発・改善まで支援しています。営業台帳やメールに合わせて、メール案の作成から担当者の承認、送信記録までをつなぐ仕組みを設計します。

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