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契約書チェックのAI活用生成AIへの指示文・確認表と弁護士に相談する基準

公開日:2026年10月15日

自社基準と原文を照合して契約書を確認し、締結の判断は人、法的な相談は弁護士が担う活用のイメージを示しています。

取引先から届いた契約書を、生成AIで一次確認することはできます。契約書チェックにAIを使うなら、AIには条項の整理と自社基準との照合を任せ、締結してよいかの判断は自社の担当者が持ちます。

この記事は、法務担当者がいない会社で、営業責任者や総務担当者が契約書の確認を任されている方に向けて書いています。

AIに渡す指示文(照合・修正依頼の下書き・弁護士への相談メモ)と確認表を、そのまま使える形で紹介します。弁護士へ相談する場面の線引きも示します。

記事内の契約条件と確認結果は、説明のために作った架空の設計例です。AIを実行した結果や、弊社の導入実績ではありません。

また、この記事は法的な助言ではありません。個別の契約の判断は、弁護士など専門家に確認してください。

契約書チェックの役割を分ける

まず、AIと担当者と弁護士の役割を分けます。

AIは、長い契約書から支払条件や損害賠償などの条項を抜き出し、自社で決めた基準と違う箇所を一覧にする作業が得意です。

一方で、その違いを受け入れるか、取引先に修正を求めるかは、取引の金額や相手との関係を知っている人にしか決められません。

作業AIに頼むこと人が決めること
条項を探す支払・解除・損害賠償などの条番号と原文を一覧にする抜けている条項がないか、原文と照らして確かめる
自社基準と比べる基準と違う箇所に印を付け、違いを短く説明するその違いを受け入れるか、修正を求めるか
修正依頼を書く取引先への確認メールの下書きを作る送る内容と、譲れる範囲
専門家に相談する相談したい条項と質問をメモにまとめる弁護士に依頼するかどうか

表の右の列を空けたまま、AIの一覧だけを見て押印に進むと、確認したことになりません。

AIで契約書を確認するのは違法か

弁護士法第72条が禁じているのは、弁護士または弁護士法人でない者が報酬を得る目的で、他人の法律事件について法律事務を扱うことを業とすることです(法律に別段の定めがある場合を除く)。自社の社員が自社の契約書を確認するためにAIを使うことは、この典型には当たらないと考えられます。

法務省は、AIを使った法務支援サービスと弁護士法第72条の関係について指針を公表しています。この指針はAIサービスを提供する事業者向けで、利用する会社の使い方を直接判断したものではありません。

2026年10月15日時点で最新の指針は、2026年8月21日付の「ビジネス分野におけるAI等法務業務支援サービス提供と弁護士法第72条の関係について」です。2023年8月の指針を補う位置付けで、法務省の弁護士法のページから確認できます。

この指針は、サービスを提供する事業者の行為が同条に当たるかを考える材料として、2023年の指針から、企業法務で扱う「通常の業務に伴う契約の締結に向けての通常の話合いや法的問題点の検討については、多くの場合『事件性』がないとの当局の指摘」に触れた記述を引用しています。

同じ記述では、事件性の有無は契約の目的や当事者の関係、経緯などを考慮して判断するとも書かれています。他社の契約を報酬を受けて確認する使い方や、紛争が起きている契約は、弁護士に相談してください。

指針には、サービスを提供する事業者が利用者に説明することが重要とされる事項として、次の内容も挙げられています。

  • AIは弁護士などの専門家に代わる最終的な判断をするものではなく、回答は参考情報にすぎないこと
  • 紛争が起きている、またはほぼ避けられない案件は、内容や必要性に応じた弁護士への相談と判断が必要なこと
  • 利用者自身の業務にだけ使い、他人の法律事務には使わないこと

社内で使う場合も、この3点を自社のルールとして書いておくと、AIの出力をどこまで信用してよいかが担当者の間でそろいます。

取引先など他社の契約書を、報酬を受けて代わりに確認する使い方は、この記事の対象外です。その場合は弁護士に相談してください。

AIに渡す前に、自社の基準を決めておく

生成AIに「この契約書のリスクを教えて」とだけ頼むと、一般的な注意点が並び、自社が困る条項かどうかは分かりません。受託側か発注側か、どこまでの損害なら負えるかは、会社ごとに違うからです。

そこで、よく結ぶ契約について、受け入れられる条件を表にしておきます。以下は、Webサイト制作を受託する架空の会社の例です。

確認する項目架空の会社の基準基準と違うときの対応
支払条件検収した月の翌月末までに支払われる支払が遅い場合は、着手金の有無を確認する
損害賠償上限は受け取る委託料の総額まで上限がない場合は、上限を設ける修正を依頼する
検収納品から10営業日以内に結果を通知し、通知がなければ合格とみなす期限がない場合は、期限を設ける修正を依頼する
著作権委託料の支払が終わった時点で移転する。社内で使う部品は除く部品まで移転する書き方なら、除外を依頼する
中途解約30日前までの通知と、作業済み分の支払がある作業済み分の支払がなければ、追記を依頼する
再委託事前に通知すれば外部の協力先を使える全面禁止なら、協力先を使う予定を相手に伝える

この表は、どの条件が正しいかを示すものではありません。自社の基準は、過去の契約や取引の実情をもとに、責任者が決めます。

初めて作るときや、損害賠償など重い条項の基準を決めるときは、表そのものを弁護士に見てもらうと、毎回の確認の質がそろいます。

届いた契約書を確認する流れ

次に、取引先から契約書が届いてから返信するまでを、5つの工程に分けます。

工程担当やること
①受け取る営業担当者契約の種類、相手、取引金額、返信期限を記録する
②入力してよいか確かめる確認担当者秘密保持の約束や社内ルールに照らし、AIに入力できるか決める
③AIで整理する確認担当者条項の一覧と、自社基準との違いを出してもらう
④原文で確かめる確認担当者と責任者AIが示した条番号を原文で読み、受け入れるか修正を求めるか決める
⑤返信か相談責任者修正依頼を送るか、弁護士に相談するか決める

②を飛ばして、届いたPDFをそのままAIに貼る運用は避けてください。②で確かめる内容は、下の「契約書の入力前に確認すること」にまとめています。

④では、AIの説明文ではなく、契約書の原文を読みます。AIの要約が原文と違っていても、署名するのは原文のほうです。

全文の条番号と見出しの一覧を作り、AIが挙げた条項だけでなく、自社基準にない条項も担当者が確認します。参照先の条文や別紙に条件がないかも読み、判断できない箇所は責任者や弁護士へ回します。

締結した後の期限や更新日の管理は、契約書管理のAI活用で、台帳への登録と通知の方法を説明しています。

契約書の入力可否を確認してからAIで条項と基準の違いを整理し、人が原文を確認して修正依頼や弁護士への相談を決める流れを示しています。

そのまま使える3つの指示文

ここからは、生成AIに貼り付けて使う指示文を3つ紹介します。

弊社が架空の契約条件に合わせて作った設計例で、特定のAIで出力の正確さを試験したものではありません。初回は架空の契約条文や、入力が認められたひな形で、条番号の拾い漏れがないか試してください。締結済みの契約書も秘密情報を含むため、締結済みという理由だけで入力しません。

①条項の整理と基準照合の指示文

条項の整理と基準照合に使う指示文です。【自社の基準】の部分は、前の章で作った表に置き換えます。

あなたは、契約書の確認作業を補助する担当です。
法的な判断や、締結してよいかの結論は出さないでください。

【目的】
下の契約書から条項を探し、【自社の基準】と違う箇所を一覧にしてください。
最終的な判断は、弊社の担当者と責任者が行います。

【弊社の立場】
(例:受託者(制作を引き受ける側)。発注する側なら「発注者」と書き換える)

【自社の基準】
・支払条件:検収した月の翌月末までに支払われる
・損害賠償:上限は受け取る委託料の総額まで
・検収:納品から10営業日以内に通知。通知がなければ合格
・著作権:委託料の支払完了時に移転。社内で使う部品は除く
・中途解約:30日前までの通知と、作業済み分の支払がある
・再委託:事前の通知で外部の協力先を使える

【出力の形】
次の列を持つ表にしてください。
項目/条番号/原文の該当部分(そのまま引用)/基準との違い(一致・違う・記載なし)/違う点の説明(1文)

【守ること】
・原文にない内容を補わないでください。
・該当する条項が見つからない場合は「記載なし」と書き、推測で埋めないでください。
・条番号が分からない場合は「不明」と書いてください。
・表の後に、契約書と別紙のすべての条番号と見出しを、省略せずに順番どおり一覧にしてください。【自社の基準】にない条項も含めます。
・定義の条項、ほかの条文や別紙を参照している箇所は、その参照先も一覧に書いてください。

【契約書】
(ここに、入力が認められた契約書の本文を、定義・別紙・添付資料も含めて貼り付ける)

表の後の条番号と見出しの一覧は、担当者が原文の目次と1行ずつ照らし合わせ、AIの一覧から抜けた条項がないかを確かめます。基準にない条項は、AIが選んだものだけでなく、全条項から担当者が読む条項を決めます。

「原文の該当部分(そのまま引用)」の列を必ず残してください。引用がない行は、AIが条文を要約し直した可能性があるので、原文で探し直します。

②修正依頼を下書きする指示文

基準と違う条項を修正してもらうときの、メールの下書きを作る指示文です。〔 〕の欄を自社の内容で埋めてから使います。依頼したい修正は、「第8条の検収に期限(納品から10営業日以内)を加えたい」のように、条番号と内容を1行ずつ書きます。

取引先に送る、契約書の修正依頼メールの下書きを作ってください。

【材料】
・相手:取引先(会社名・担当者名は送る前に人が入れます)
・依頼したい修正(条番号と内容):〔 〕
・責任者が承認した修正理由(条番号ごと):〔 〕

【守ること】
・〔 〕が空欄のまま、または修正理由のない条番号がある場合は、メール本文を作らず、足りない項目だけを一覧で返してください。
・修正理由は上の材料だけから1文で添えてください。
・「違法です」「無効です」など、法的な結論を述べる表現は使わないでください。
・相手の条文案を否定せず、こちらの希望として丁寧に伝えてください。
・最後に、具体的な条文の文案はご相談させてください、と添えてください。

AIの下書きには、取引先との関係を踏まえた言い回しは含まれません。送る前に、譲れる範囲を責任者と決めてから文面を直してください。

③弁護士への相談メモの指示文

弁護士に相談するときは、どの条項の何が分からないかを先に整理しておくと、相談が短く済みます。〔 〕の欄を自社の内容で埋めてから使います。記入例は、契約の種類なら「Webサイト制作の業務委託契約、受託者」、相手との状況なら「初めての取引。まだ争いはない」のように書きます。

弁護士に契約書の確認を依頼する前に、相談メモを作ってください。
あなたが法的な判断をする必要はありません。

【材料】
・契約の種類と弊社の立場:〔 〕
・取引金額と期間:〔 〕
・気になっている条項(条番号と原文):〔 〕
・弊社の希望:〔 〕
・担当者が確認した懸念:〔 〕(まだ確認できていなければ「未確認」と書く)
・相手との状況:〔 〕

【出力の形】
1. 契約の概要(3行以内)
2. 相談したい条項ごとに「条番号/原文/担当者が確認した懸念(未確認ならそう書く)/弁護士に聞きたいこと」
3. 弁護士に渡す資料の一覧

【守ること】
・〔 〕が空欄のままの項目がある場合は、相談メモを作らず、足りない項目だけを一覧で返してください。
・材料にない事実を加えないでください。
・弁護士への質問の案と、確認済みの業務上の事実を分けてください。損失や業務への影響を確認済みの事実として作らないでください。
・弁護士に聞きたいことは、はい・いいえで答えられない形で書いてください。

出力を確認するときの見本

①の指示文で返ってきた一覧を、担当者が確認した後の状態を、架空の例で示します。

AIの出力そのものではなく、確認の書き方を示すために手で作った見本です。表が長くなるため、「原文の該当部分」の列と、著作権・再委託の行は省いて抜粋しています。

項目と条番号AIの照合担当者の確認
支払条件(第6条)一致原文で「検収月の翌月末日払い」を確認。問題なし
検収(第8条)違う:期限の記載がない原文でも期限なし。期限の追加を依頼する
損害賠償(第12条)違う:上限の記載がない取引金額が大きいため、修正依頼の前に弁護士へ相談する
中途解約記載なし第15条に解除の定めがあり、AIが中途解約と読み取れなかった。原文を読み、作業済み分の支払がないため追記を依頼する

最後の行のように、「記載なし」とされた項目が、別の見出しの条項に書かれていることがあります。「記載なし」は、原文の目次と見出しで探し直すまで確定させません。

そのまま使える確認表

自社で使うときは、次の表をExcelなどに写し、基準表の項目に合わせて行を入れ替えます。最後の「基準外の条項」の行には、基準表にない条項の条番号を書き出し、担当者が原文を読んで対応を決めます。

項目(条番号)原文の該当部分AIの照合担当者の確認対応(受け入れる・修正依頼・弁護士へ)確認者・日付
支払条件(第 条)     
損害賠償(第 条)     
検収(第 条)     
著作権(第 条)     
中途解約(第 条)     
再委託(第 条)     
基準外の条項(条番号を書き出す)(第 条)     

基準外の条項を読み漏らさないために、もう1枚、全条項の照合表を作ります。契約書と別紙の条項の数だけ行を増やし、①の指示文が出した条番号と見出しの一覧を、原文の目次と1行ずつ照らし合わせて埋めます。

条番号見出し(原文のまま)AIの一覧にあったか担当者が原文で確認した内容確認者・日付
第1条    
第2条    
別紙1    

弁護士に相談する場面

紛争が起きている、または起きそうな契約は、AIで確認を済ませずに弁護士へ相談します。

法務省の指針も、法的な紛争が生じることがほぼ避けられないと想定される案件は弁護士に相談するよう、事業者から利用者に説明することが重要としています。この記事では、それより手前の、もめそうな段階での相談をすすめます。

そのほかの基準は、取引の重さに合わせて自社で決めます。以下は社内ルールの例です。

こんなとき相談する理由用意するもの
相手と支払や納品でもめている、または和解の書面を交わす法的な紛争に関わる判断になるため契約書、やり取りの記録、相手の主張
損害賠償の上限がなく、取引金額も大きい(金額の目安は「〇〇万円以上」のように自社で決める)負う責任の範囲が会社の経営に影響するため③の相談メモ、自社基準の表
英文の契約や、外国の法律を準拠法とする契約自社の基準表が前提にしていない論点があるため契約書の原文、取引の概要
許認可や業界の規制が関わる取引契約書の外にある法令の確認が必要になるため関係する許認可、取引の流れ
自社の基準表にない種類の条項が出てきた判断の基準がまだ社内にないため該当する条項と、取引で困ること

2行目以降は、法律で決まった基準ではなく、責任者が自社の取引に合わせて決める目安です。

相談するかどうか迷ったら、AIに「問題ないか」を聞き直すのではなく、責任者に上げてください。AIに同じ質問を繰り返すと、答えが変わることがあり、判断の根拠になりません。

契約書の入力前に確認すること

契約書には、取引金額、相手の担当者名、事業の計画など、外に出せない情報が含まれます。

AIに入力する前に、次の3つを確かめてください。

相手との秘密保持の約束

先に秘密保持契約を結んでいる場合、交渉中の契約書の内容が秘密情報に当たることがあります。秘密情報を外部のサービスに入力してよいかは、その秘密保持契約の定めによります。分からなければ、入力する前に責任者が判断します。

使うAIサービスの契約とデータの扱い

同じ名前のAIサービスでも、個人向けの無料プランと法人向けの契約で、入力したデータの扱いが違う場合があります。無料で使えることだけを理由に、契約書を個人のアカウントへ入力しないでください。

入力した内容がサービスの改善に使われるか、保存期間はどれくらいかを、会社として契約しているサービスの利用規約、プライバシーポリシー、契約内容で確認してください。社内の生成AIの利用ルールがあれば、それに従います。

情報を外に出さないための社内の決め方は、Claude Codeの法人導入で確認する権限と機密情報でも説明しています。

名前を消しても、相手が分かる場合がある

会社名を「取引先」に置き換えても、業種、金額、案件の内容の組み合わせで、相手が分かることがあります。相手の担当者の氏名・メールアドレス・電話番号は個人情報なので、入力前に消します。

初めて試すときは、架空の契約条文か、会社が外部サービスへの入力を認めたひな形から始めてください。自社で作ったひな形でも内部の方針を含むため、入力可否の確認は省きません。

生成AIと専用サービスの選び方

一人で月に数件を確認するなら、会社で契約している汎用の生成AIと、この記事の指示文から始められます。

確認する件数が増えたり、複数の担当者で基準をそろえたりする段階では、契約審査に特化した専用サービスや、社内の仕組みとの連携も選択肢になります。

いまの状況選択肢比べること
月に数件を、一人で確認する会社で契約している汎用の生成AIと指示文データの扱い、自社基準表を毎回貼る手間
複数の担当者が、同じ基準で確認したい契約審査の専用サービス自社の基準を登録できるか、対応する契約の種類、セキュリティの認証
確認の記録を、案件管理や契約台帳とつなげたい専用サービスの連携機能、または社内の仕組みとつなぐ開発既存の台帳やワークフローとつながるか、記録が残るか

専用サービスの料金や機能は、各社の公式ページで最新の条件を確認してください。既製品で足りるなら、個別に開発する必要はありません。

開発を考えるのは、受付の記録、確認表、相談の判断、締結後の台帳が別々の道具に分かれ、転記や確認漏れが起きている場合です。

よくあるつまずきと直し方

AIで契約書を確認し始めた会社で起きやすい失敗と、その直し方をまとめます。

困っていること起きている原因直し方
一般的な注意点ばかり返ってくる自社の立場と基準を渡していない①の指示文に、受託側か発注側かと基準表を入れる
AIの説明と原文が食い違うAIが条文を要約し直している原文の引用を必須の列にし、引用のない行は原文で確かめる
長い契約書の後半が一覧に出てこない一度に読める量を超えている可能性がある章などで分ける際も定義・参照条文・別紙を一緒に渡し、全文の条番号と見出しの一覧で抜けを確認する
担当者によって判断が違う基準表が担当者ごとに違う基準表を1つにして、変更した日と理由を残す

どの失敗も、AIを別のサービスに変えるより先に、渡す材料と確認の手順を見直すと改善しやすくなります。

まずは自社の基準表を1枚作る

契約書チェックのAI活用で最初に決めるのは、どのAIを使うかではなく、自社がどの条件なら受け入れるかです。

基準があれば、AIは違う箇所を探す道具として使えます。基準がないまま使うと、一般論の一覧が増えるだけになります。

最初の一歩は、よく結ぶ契約を1種類選び、支払・損害賠償・中途解約など5〜6項目の基準表を作ることです。

その表と①の指示文で、架空の契約条文か、入力が認められたひな形を確かめ、原文と食い違う行がないかを見てください。実際の契約書へ進むのは、相手との秘密保持の約束、社内ルール、サービスの契約を確認してからにします。

確認の件数が増え、受付から台帳までの記録をつなげたくなったら、既製品の機能と、いまの業務の流れを同じ条件で比べてみてください。

よくある質問

Q. ChatGPTなどの生成AIで契約書をチェックするのは違法ですか?

A. 弁護士法第72条が禁じているのは、弁護士または弁護士法人でない者が報酬を得る目的で、他人の法律事件について法律事務を扱うことを業とすることです(法律に別段の定めがある場合を除く)。自社の社員が自社の契約書を確認するためにAIを使うことは、この典型には当たらないと考えられます。

法務省の指針(2026年8月21日付)は、AIサービスを提供する事業者向けのものです。

他社の契約を報酬を受けて確認する使い方や、紛争が起きている、または起きそうな契約は、弁護士に相談してください。

Q. 無料の生成AIで契約書を確認してもよいですか?

A. まず、入力したデータの扱いと、相手との秘密保持の約束を確認してください。

個人向けの無料プランと法人向けの契約では、データの扱いが違う場合があります。

会社で契約し、社内ルールで利用を認めたサービスを使うのが基本です。

Q. AIのチェックで問題がなければ、そのまま締結してよいですか?

A. AIの出力は参考情報であり、締結してよいかの結論にはなりません。

全文の条番号と見出しの一覧を使い、AIが挙げた箇所だけでなく基準外の条項、定義、参照条文、別紙も担当者が確認します。

「記載なし」とされた項目は原文で探し直し、担当者と責任者が判断します。

判断できない箇所は弁護士へ相談してください。

Q. AIに渡す自社の基準は、どう作ればよいですか?

A. よく結ぶ契約を1種類選び、支払条件・損害賠償・検収・著作権・中途解約・再委託など、5〜6項目について受け入れられる条件を書き出します。

過去の契約や取引の実情をもとに責任者が決めます。

初めて作るときは、基準表そのものを弁護士に見てもらう方法もあります。

Q. AIの指摘をもとに、取引先へ修正を依頼してもよいですか?

A. 修正依頼の下書きにはAIを使えますが、修正の内容・理由と譲れる範囲は責任者が決めます。

理由が未決ならAIに補わせず、送信を保留します。

「違法です」など法的な結論を述べる表現は避け、こちらの希望として伝えます。

取引金額が大きい契約や、損害賠償など重い条項は、依頼の前に弁護士へ相談することも検討してください。

Q. 契約審査の専用サービスは、どの段階で検討しますか?

A. 確認する件数が増えた段階や、複数の担当者が同じ基準で確認したい段階が目安です。

自社の基準を登録できるか、対応する契約の種類、セキュリティの認証を比べます。

料金や機能は各社の公式ページで最新の条件を確認してください。

編集・検証について

法務担当者がいない会社で、契約書の確認にAIを取り入れる際の役割分担と手順を説明しています。法的な助言ではありません。弁護士の監修は受けていません。法務省の指針(2026年8月21日付)は、本文の該当箇所を2026年10月15日に原文で確認しています。

契約書の確認や管理にAIを取り入れたい方へ

契約書の受付から確認表、締結後の台帳まで、いまの業務の流れをもとに、AIに任せる範囲と人が判断する範囲を整理します。

まるっとAIに相談する →