公開日:2026年04月28日

「Claude Code を導入したが、毎回同じ説明をしないといけない」「AIが我が社のルールを覚えてくれない」――そう感じる開発チームが見落としているのが CLAUDE.md の存在です。
CLAUDE.md は Claude Code がプロジェクトを開いた瞬間に自動的に読み込む指示ファイル。ここに「自社のルール」「コード規約」「禁止事項」「過去の意思決定」を書いておけば、AI が毎回それを参照しながらコードを生成します。
本記事では、CLAUDE.md の書き方を完全解説し、実際のプロジェクトで使えるテンプレートまで公開します。
Claude Code がプロジェクトディレクトリで自動的に読み込む、AI 向けの「プロジェクト取扱説明書」です。
Claude Code は起動時に以下の優先順位でファイルを読み込みます:
~/.claude/CLAUDE.md(全プロジェクト共通)CLAUDE.md(そのプロジェクト固有)CLAUDE.md(部分的なルール)この3層構造で、AI に「全社共通ルール」「プロジェクト固有ルール」「特定モジュールの注意点」を段階的に伝えられます。

CLAUDE.md があるかどうかで、AI の出力品質が体感3〜5倍変わるからです。
具体的な違い:
| 項目 | CLAUDE.md なし | CLAUDE.md あり |
|---|---|---|
| プロジェクト固有の用語理解 | 都度説明が必要 | 即座に理解 |
| コード規約遵守 | 一般的なベストプラクティスのみ | 自社規約に準拠 |
| 禁止事項回避 | 知らずに違反する | 事前に避ける |
| ライブラリ選定 | 都度議論 | プロジェクトの選定済みを使う |
| 過去ミスの再発 | 同じミスを繰り返す | 学習済み・回避 |
「毎回同じ説明をしている」と感じる開発者は、その説明を CLAUDE.md に書けば1度書けば永続的に効く仕組みになります。
プロジェクト概要・技術スタック・コード規約・禁止事項・過去の意思決定・ファイル構造・実行コマンド、の7項目が標準テンプレートです。
それぞれの書き方を詳しく見ていきます。
# プロジェクト名
## 概要
- このプロジェクトの目的(1-2行)
- 想定ユーザー
- 公開URL(あれば)
- 主要な技術スタックの概要
書く時のポイント:何のためのプロジェクトか、AIが瞬時に理解できるよう簡潔に。
## 技術スタック
- フレームワーク: Next.js 16 (App Router)
- 言語: TypeScript (strict mode)
- スタイル: Tailwind CSS 4
- 状態管理: Zustand
- DB: Supabase (PostgreSQL)
- 認証: Firebase Auth
- デプロイ: Vercel
書く時のポイント:バージョンを必ず書く。「React」だけでなく「React 19」など。
## コーディング規約
- **言語**: TypeScript strict、any 禁止
- **コンポーネント**: React functional component のみ(class 禁止)
- **状態管理**: Zustand を使う(useState は最小限)
- **API呼び出し**: tRPC または Server Actions を使う
- **ファイル名**: kebab-case
- **コンポーネント名**: PascalCase
- **コミットメッセージ**: Conventional Commits 準拠
書く時のポイント:曖昧さを残さない。「適切にやる」ではなく「◯◯を使う」と明示。

## 禁止事項
- ❌ `any` 型の使用(unknown を使う)
- ❌ `// @ts-ignore` の追加
- ❌ `console.log` のコミット(log は logger ライブラリ使用)
- ❌ ハードコードされたAPIキー・URL
- ❌ npm scripts のバックグラウンド実行(フリーズ事例あり)
- ❌ git push --force(--force-with-lease を使う)
- ❌ 確認なしでの DB マイグレーション本番反映
書く時のポイント:過去にチームが踏んだ地雷を全部書く。なぜ禁止かの理由も短く添えると効果的。
## 過去の意思決定
- 2025-12: zustand → Redux 移行を検討したが、現状の規模では不要と判断
- 2026-01: Firebase Auth → Auth0 移行検討、コスト面で却下
- 2026-03: API ルーティングを App Router に統一(Pages Router 廃止)
書く時のポイント:AI が「なぜこの選択?」と質問する前に答える。Why が分かると判断が一貫する。
## ファイル構造
- `src/app/`: Next.js App Router ページ
- `src/components/`: 共通React コンポーネント
- `src/lib/`: ユーティリティ・型定義
- `src/hooks/`: カスタムフック
- `posts/`: ブログ記事の Markdown
- `public/images/`: 静的画像
書く時のポイント:AI が「このファイルどこ置く?」と迷わないように。
## 実行コマンド
### ローカル開発
```bash
npm run dev
npm run build
npx tsc --noEmit
npm run lint
**書く時のポイント**:実際に使うコマンドを **コードブロックで** 書く。AI が即座にコピー&実行できる形に。
## CLAUDE.md のサンプル(実用テンプレート)
以下を雛形にすれば、5分で自社用の CLAUDE.md が書けます。
```markdown
# [プロジェクト名]
## 概要
[1-2行で目的・対象ユーザー]
## 技術スタック
- フレームワーク: [例: Next.js 16 App Router]
- 言語: [例: TypeScript strict]
- スタイル: [例: Tailwind CSS 4]
- DB: [例: Supabase]
- デプロイ: [例: Vercel]
## コーディング規約
- TypeScript: strict mode、any 禁止
- コンポーネント: React functional のみ
- ファイル名: kebab-case
- 状態管理: [使うもの]
## 禁止事項
- [自社の地雷を箇条書き]
- [なぜ禁止かを短く]
## 過去の意思決定
- [日付]: [決定内容と理由]
## ファイル構造
- src/app/: [説明]
- src/components/: [説明]
- src/lib/: [説明]
## 実行コマンド
\`\`\`bash
npm run dev # ローカル起動
npm run build # 本番ビルド
\`\`\`
## 開発フロー
- ブランチ運用: [説明]
- PR作成手順: [説明]
- マージ後の確認: [説明]
これを直下にコピーして埋めるだけで、Claude Code が即座にプロジェクト理解した状態で動き始めます。

グローバルは「全プロジェクト共通の基本ルール」、プロジェクト個別は「そのプロジェクト固有のルール」を書きます。
~/.claude/CLAUDE.md)に書く例# グローバルルール
## 判断基準
- ファイル作成・分析・コード修正は確認不要、yes 前提で進める
- 有料サービス操作・本番影響は確認を取る
## 正直さ
- 保証できないことを「します」「しません」と断言しない
- イエスマンにならない
## バグ修正
- 推測で直さない、ログ・DB で事実を確認してから修正
- 1回で直らなかったら、前提を疑う
- 修正後は必ず実際に操作して検証
CLAUDE.md)に書く例# まるっとAIブログ — Claude Code運用ガイド
## プロジェクト概要
- Next.js 16 ブログサイト(/column/ パスで配信)
- marutto-ai.jp の SEO コンテンツメディア
## 技術スタック
- Next.js 16 + TypeScript + Tailwind CSS 4
- 静的エクスポート(output: "export")
- Vercel デプロイ
## 禁止事項
- npm install をバックグラウンド実行しない
- main 直 push 禁止、PR 経由
- 14日間無料 / TASKUL 関連の残留テキストを書かない
## 投稿フロー
1. /posts/ 直下に Markdown 作成
2. ブランチ → PR → マージ
3. Vercel 自動デプロイ
両方を併用することで、「グローバルで共通の判断軸」+「プロジェクト固有の実装ルール」を漏れなく AI に伝えられます。
①禁止事項が明確 ②具体例が豊富 ③定期的に更新、の3点で効果が圧倒的に変わります。
「適切にやる」「綺麗に書く」のような曖昧な指示は AI に伝わらない。「◯◯はやらない」と明確に書く。
良い例:
- ❌ any 型の使用
- ❌ console.log のコミット
- ❌ git push --force(--force-with-lease を使う)
抽象論ではなく、実際のコード片・コマンド・パターンを示す。
良い例:
## API エラーハンドリング
- すべての API 呼び出しは try-catch で囲む
- エラー時は logger.error で記録、ユーザーには汎用メッセージ
例:
\`\`\`typescript
try {
const data = await fetchUser(id);
return { success: true, data };
} catch (e) {
logger.error("fetchUser failed", { id, error: e });
return { success: false, message: "ユーザー取得に失敗しました" };
}
\`\`\`
CLAUDE.md は1度書いて終わりではない。新しいミス・新しい意思決定・新しい禁止事項が出るたびに追記する習慣が必要。
おすすめは:

## コーディング規約
- 綺麗なコードを書く
- バグの少ないコードにする
- 適切な変数名を使う
→ AI には何も伝わらない。自社固有のルールを書く。
## エラーハンドリング
- 適切にエラーを処理する
→ コード例を載せて「こう書く」を示す。
→ 古い情報がそのまま残っていると、AI が古い前提で動いて事故になる。月次レビューを組む。
3,000行以上になると AI が読み飛ばす可能性が増える。500〜2,000行が標準。「重要度の低い情報は別ファイル」に分離する手も有効。
プロジェクトが大きくなったら、CLAUDE.md を分割管理:
project-root/
├── CLAUDE.md # 全体概要・コア規約
├── frontend/
│ └── CLAUDE.md # フロントエンド固有のルール
├── backend/
│ └── CLAUDE.md # バックエンド固有のルール
└── infrastructure/
└── CLAUDE.md # インフラ・デプロイのルール
Claude Code は作業中のディレクトリの CLAUDE.md を優先的に読むため、自然に「該当領域のルール」だけが適用されます。
CLAUDE.md の設計は、プロジェクトの長期生産性に直結します。「どこまで書くべきか分からない」「過去の意思決定を整理する時間がない」という場合、AI実装支援サービスで一緒に設計するのが早道です。
まるっとAIでは、月額¥200,000から、Claude Code 運用設計+CLAUDE.md 整備+プロジェクト全体のAI活用支援をまとめてご提供します。 30分の無料相談を予約する →
CLAUDE.md の本質は、「同じ説明を毎回しなくていい」仕組みを作ること。
書くべき7項目:
書き方のコツ:
CLAUDE.md がしっかり書かれているプロジェクトは、AI がチームの一員のように動きます。Claude Code を本格活用したいなら、まずここに時間を投資する価値があります。
よくある質問
Q. CLAUDE.mdとは何ですか?
A. Claude Codeがプロジェクトディレクトリで自動的に読み込む設定・指示ファイル。プロジェクトごとの「コード規約」「禁止事項」「使用するライブラリ」「ファイル構造」「過去の意思決定」などを記述しておくと、Claude Codeが毎回これを参照してコード生成する。AIの出力品質を底上げする最重要ファイル。
Q. CLAUDE.mdに何を書けばいいですか?
A. ①プロジェクト概要 ②技術スタック・使用ライブラリ ③コーディング規約 ④禁止事項(やってはいけない操作)⑤過去の重要な意思決定 ⑥ファイル構造の説明 ⑦ローカルでの実行・ビルドコマンド、の7項目が標準。プロジェクトの「これだけは守ってほしい」を網羅する。
Q. CLAUDE.mdは長い方がいいですか?
A. 簡潔さが優先。長すぎると逆にAIが読み飛ばす可能性がある。500〜2,000行が標準的なボリューム。冗長な説明より「箇条書き」「禁止事項を明示」「コマンドはコードブロックで」の3原則で書くと効果的。
Q. グローバル設定とプロジェクト設定はどう使い分けますか?
A. グローバル設定(~/.claude/CLAUDE.md)は「全プロジェクト共通の基本ルール」(コミットメッセージ規約、git の使い方、丁寧さの方針等)。プロジェクト設定(プロジェクト直下のCLAUDE.md)は「そのプロジェクト固有のルール」(技術スタック、ファイル構造、禁止事項)。両方を併用するのが基本。
Q. 効果が出るCLAUDE.mdとそうでないものの違いは?
A. 効果が出る:①禁止事項が明確 ②過去のミスから学んだルールがある ③コマンドをコードブロックで書いている ④プロジェクト固有の用語・概念を定義している。効果が出ない:①一般論ばかり ②具体例がない ③1ヶ月以上更新されていない、の特徴がある。
まるっとAI編集部
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